エロティック・キャピタルとは、人間が持つ魅力、特に性的な魅力が、実は経済的価値を持っているという洞察です。経済的価値を持っている、すなわちキャピタル(資産)である以上、運用が可能です。このエロティック・キャピタルを上手に運用することができれば、社会的な名声や富を得ることができるという考え方です。
基本的にはこのコンセプトは個人に適用されるべきものですが、実は企業(のブランディング)にも応用できる考え方なのではないか、と考えています。
エロティック・キャピタルについては、以下のリンクをご参照ください。
インスタグラム上のインフルエンサーたちがエロティック・キャピタルの存在を浮き彫りにさせた。
女性の美貌、メリハリの効いた体型、そして服装のセンスの良さなどは、換金性の高いキャピタルである。また男性でも、魅力的な声や所作などは実にわかりやすい。つまり、通常の資産に、(流動性の高い)現金があり、不動産や株券、秘蔵の美術品などがあるように、エロティック・キャピタルにも流動性が異なる資産が存在する。その中でも、主に見た目に現れる性的魅力はキャッシュに近い即効性を持つと言えるだろう。そのため、男性より女性のほうがより効率的に運用できることは、言うまでもない。(中略)顔がカワイイ、スタイルがいい、背が高い、声に艶がある、などの外的なポイントは内なる才能に比べると高い評価をつけることがはばかる風潮がある。しかし、実は、少しくらいの頭の良し悪しよりも大きな”資産”として認めるべき、なのである。ミニスカートから伸びる長くて美しい脚には、Wikipediaで調べられる程度の知識ではとうてい太刀打ちできない価値があることを、認めるべきなのだ。
エロティック・キャピタルの本質的な意味は、男女にかかわらず性的な魅力を感じさせる”何か”を持っていることです。上記に書いたように、基本的には見た目がいい、ということがもっともわかりやすく換金しやすいエロティック・キャピタルです。異性にセクシーと思ってもらえる特長は全てエロティック・キャピタルと言っていいです。
女性なら顔が可愛いとか、あるいは胸が大きい、脚が綺麗、といった特徴は、非常に換金性の高いキャピタルになるし、男でも顔が整っていることはもちろん、長身だとか細マッチョだとか、あるいは声がいい、といったことも資産価値大なわけです。
ソーシャルメディア、特にInstagramが、この見栄えの良い外見(や、そう見せることができる頭の良さやセンスの良さ)を持ち、それらを惜しみなくさらけ出すことができる人がインフルエンサーとして人気を博すようになったことで、このエロティック・キャピタルの存在を証明しました。
海外セレブで言えば、カーダシアン一家やベラ・ソーンさんなどがその代表だし、日本でもInstagramのフォロワー数十万人を超えるユーザーはざらにいて、その存在感はTVや雑誌などに逆輸入していく様がよく見られています。