コンテンツマーケティングは、徐々に総合化しており、IMC、すなわちIntegrated Marketing Communication(統合マーケティングコミュニケーション。外部環境と消費者データを踏まえ、ターゲット・オーディエンスに対してブランドを統合的なメッセージでコンタクトさせ、納得してもらうトータル・マーケティング・システム) へと進化しています。

マーケティングファネルの全域に作用するようになったコンテンツマーケティング

マーケティング部門におられるか、大学などでマーケティングの勉強をしたことがある方なら、マーケティングファネルをご存じでしょう。マーケティングファネルとは、商品・サービスの見込み顧客に認知してもらい、関心をもってもらって、購買してもらったあとで、さらにリピーター化させる過程を示したものです。見込み顧客数が検討から商談、成約に至るまでに徐々に少数になっていくこと様子が漏斗(ファネル)似ていることから、そう呼ばれています。

このファネル通常、潜在的見込顧客への認知を促すフェイズをTOFU(Top of the Funnel)、興味・関心を増大させるフェイズをMOFU(Middle of the Funnel)、実際に意思決定を促して購買に至らせるフェイズをBOFU(Bottom of the Funnel)と呼びます。

ファネルの段階名役割アクション
TOFU(Top of the Funnel)潜在見込顧客への認知最初にコンテンツに接触させる
MOFU(Middle of the Funnel)興味・関心の増大購入検討段階でコンテンツに接触させる
BOFU(Bottom of the Funnel)購買行為=顧客化意思決定を促し購買に至らせる
マーケティングファネルにおける各段階の名称と役割

保守的なマーケティングメソッドで言えば、TOFUに使うのはTV CMや新聞広告、MOFUには雑誌展開、BOFUには検索結果連動型広告、というようなスキームが一般的だったかもしれませんが、マスメディアの影響力が低下した現代では、全ての領域に対してモバイル上で消費される良質なコンテンツを配信していくという、コンテンツマーケティングがそれらを置き換えつつあります。

さらに、従来のマーケティングであれば、顧客化に成功した時点である意味全プロセスは終了、ということになるのでしょうが、現代のコンテンツマーケティングが目指すところは、顧客化のその先=リピーター化orファン化にあります。つまり、何度も商品を購入してくれて、SNSなどで商品の良さとロイアルティをアピール・喧伝してくれる、高いエンゲージメントを持つ”ブランドのファン”もしくはサポーターになってもらうことが最終目標となるのです。

画像: マーケティングファネルの全域に作用するようになったコンテンツマーケティング

当ブログでも何度も強調しているように、コンテンツマーケティングはD2C(Direct to Consumer)やサブスクリプションのようなリカーリング型のビジネスモデルを採用することが肝要です。
購入いただいたお客様を、購入する前よりも購入いただいた後にこそ大事にする姿勢(それをCRMという用語でまとめてしまうのはよくないかもしれませんね)が、コンテンツマーケティングを行う者に求められることなのです。

その意味で、コンテンツマーケティングはマーケティングファネルの全プロセスを統合的に管理していくべきコンセプトになっています。つまり、IMC、統合マーケティングコミュニケーションとは、コンテンツマーケティングのあり方を示していると言えるのです。

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