カスタマーサクセスはリカーリングビジネスに紐づく概念
CS、と書くと(主に製造業の方々とか)カスタマーサポートないしカスタマーサティスファクション(顧客満足度)を思い出す人が多いでしょうね。適切かつ手厚いカスタマーサポートをすることで、カスタマーサティスファクションを向上させる、という流れです。
顧客満足(こきゃくまんぞく、英: customer satisfaction, CS)または顧客満足度とは、人が物品を購入するとき、その物品に感じる何らかの満足感のことである。顧客は顧客満足を感じたときに物品を購入するとの考え方で、企業においては、その度合いを定期的に評価し、次期商品開発に結びつけたりする時に使うことがある。
しかし、昨今では、CSといえばカスタマーサクセス、と意味するようになりました。かといって、「カスタマーサクセス」は、「カスタマーサポート→カスタマーサティスファクション」を一歩進めた考え、というわけではありません。「カスタマーサクセス」は、「カスタマーサポート→カスタマーサティスファクション」の延長線上にある概念とは違うのです。
何が決定的に違うのかと言うと、カスタマーサポートがお客様側に何らかの問題や課題が発生してからスタートする受動的なコンセプトであるのに対して、カスタマーサクセスは常にこちらから能動的にお客様に働きかける能動的なコンセプトだということです。
リボルバーはコンテンツマーケティングを志向する企業の皆様を顧客として、その支援を行うサービス・プラットフォームを提供するSaaS型企業です。
SaaSというのは、いわゆるSIerのようにお客様から依頼されたモノを作る受託型サービスではなく、もしくはあらかじめ開発されたソフトウェアの利用ライセンスを売るパッケージ型ソフトウェア販売でもありません。ソフトウェアをクラウドにおいて、月極めでご利用いただくサービスです。
お客様には定期的にご利用料金をお支払いいただくことになりますが、このような継続的サービスに定期的にお支払いいただくビジネスモデルを、リカーリングモデル(またはリカーリングビジネス)と言います。(リカーリングとは Recurring。継続するとか循環するという意味の英語です)
従来のビジネスモデルは原則売り切り型で、商品をお客様にお渡しして代金を回収したら、それで一旦はセールスは終わります。商品をお売りした後にはアフターケアまたはアフターセールスサービスが発生します。つまりそれがカスタマーサポートであり、よいカスタマーサポートを提供することでカスターサティスファクション(顧客満足度)を向上させ、またいつか商品をご購入いただくという流れになります。
しかしリカーリングモデルは継続契約ですから、お客様との関係はお客様が解約するまで続く。つまりセールスも毎月続くから、そもそもアフターケアという概念がないのです。
月額課金で継続する型のリカーリングモデルならば(当社のdinoはこれです)、毎月毎月お客様にサービスを使い続けていただいています。定期的に新しい機能を付け加えたり、問題点(バグとか?)を解決したりし続けるのがSaaSです。だから、不満が出てきてから問題解決に勤しむというよりも、長く関係を続けていただくために不断の努力を続けます。カスタマーサポートとは全く違って、カスタマーサクセスとは、お客様がお使いになっている商品やサービスによって目的を達すること、すなわち成功することをご支援することなのです。
サービス、テクノロジーの進化を加速することが本道ですが、足りない分は運用と熱意で補完します
2015年2月からスタートしたコンテンツパブリッシングプラットフォームのdinoですが、平均して2週間に一回はマイナーアップグレードを実行し、1-2ヵ月に一度は新機能を追加するメジャーアップデートをしています。
この速度がどれだけお客様をご満足させられているかはわかりませんが、できる限りのスピードを保ち、よりよいサービスへと改善しつつ、世の中の様々なトレンドを取り入れた最新機能をご提供しようと考えています。
SaaS企業として、それは当たり前のスタンスなのですが、それでもどうしてもお客様のニーズやウォンツを読みきれなかったり、流行の変化に遅れたりする場合は出てきます。そのため、テクノロジーの開発やサービスの改善だけでなく、オフライン的、人的な作業または運用でお客様をご支援する必要が出てくる可能性があります。
この可能性を考えて、今回リボルバーではカスタマーサクセスチームを設置し、能動的にお客様の大成功をご支援する方法を模索しようといるのです。
テクノロジーの進化を加速することが本道ですが、足りない分は運用と熱意で補完する。そういう思いで2019年もお客様の最良のパートナーになることを目指してまいります。