行動科学者デズモンド・モリスの「親密さの12段階」という理論があることを最近知りました。男女の親密さは12段階のプロセスを持っている、というものです。
お客様の信頼を勝ち得るプロセスを恋愛に例える書籍も多く発刊されていますが、自分以外の他者との親密度をアップさせるノウハウや論理を知っておくことはいいことだと思います。

ゆっくり親密度を深めようとしすぎて、うまくいかないリスクもある?

モリス先生の親密度の最終段階である“性交”を目的とするならば、とにかく拙速でいい(むしろ速力に巻き込むべき)と思いますが、長く続く関係を築きたいなら時間をかけるべき、なんでしょう。

とはいえ、時間をかければいいというわけではなく、丁寧にステップを踏め、ということであって、そのあたりを誤解してはいけないことは言うまでもありません。
(考えておきたいのは、時間をかけずに≒段階を踏まずに 一気に親密度を高めると、すぐ別れやすいかもしれませんが、少なくとも恋人同士になれる可能性は高いであろうということです。逆に時間をかけて親密度を深めていく2人が、恋を成就できずに途中でうやむやになるリスクは相当に高い気がします。うまくいけば長続きする関係を作れるかもしれないが、その分うまくいく確率は低いかもしれないのです)

孫子好きの僕にとっては、スピードこそ全て、巧遅は拙速に如かず、という言葉は金科玉条なんですが、モリス先生の12段階を丁寧に押さえながら親密度を深めていくうえでも、時間をかけすぎれば恋愛関係を成就できずに途中敗退の憂き目に遭いかねないので、丁寧に動きながらもできるだけ急ぐべきと考えます。

最終目標がなんであれ、そこに到達するための最短距離を探すことは必要でしょう。

広告(AD)と広報(PR)の違いとは

さて。なる早で親密になろうとするか、時間かかってもいいから長続きする関係を作ろうと考えるか。
これは恋に生きる者だけへの問いではなく、お客様との関係樹立を考えるブランディングやマーケティング担当者に対しての問いでもあります。

企業がマーケティングまたはブランディングを行ううえで、使うべき手法は大きく分けて、広告と広報がありますが、広告(AD)広報(PR)も、お客様にリーチして自社商品をお買い上げいただこう(一度だけでなく、何度でも買っていただいて、最終的に自社ブランドのファンになっていただく)という目的は同じであり、商品(やそのブランド)に関する情報をまとめた“コンテンツ”を、消費者にリーチしやすいメディアに掲載するという方法も原則同じです。

違うのはターゲットに届いて欲しいコンテンツを掲載してもらうメディアへの媒体費用を直接払えば、それが広告。払わなければそれは広報です。

もちろん広告の製作やメディア掲載枠の購入のために広告代理店を雇うのと同じように、広報に関してもPR代理店を雇ってお金を支払うことがあるわけで、この違いは言うほど明快には分けられない。少なくともコンテンツの準備段階では両者はほぼ同じ立場です。ただメディアに金を払って掲載してもらうか、掲載有無はメディア側の自由意志に任せるか(つまりニュースまたは記事として掲載してもらえるか)、という点で広告と広報は違う、ということになります。

画像1: デズモンド・モリスの「親密さの12段階」はブランディングにも応用できるか?【コンテンツマーケティングの成功を目指して】

付け加えると、広報の顔をとりつつ、メディアにお金を払っているとすればそれは広告(=ステレスマーケティングとして誹られる)、メディア側もADと明記しないで広告をニュースとして扱うのは、明らかに詐欺行為です(フェイクニュースともいえるし、AD Fraudともいえます)ので、絶対にやめましょう

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