西 宏司(にし ひろし)
株式会社リボルバー
プロダクト&プラットフォームビジネス本部 本部長
パイオニア株式会社でマーケティング業務等に従事。2006年に独立・起業し、洋服のオンライン保管サービス「ドレスファイル・オンラインクローゼット」をローンチ。同事業を譲渡後、Web制作会社等を経て2014年にリボルバーに入社、現在に至る。
SaaS方式のCMSを選ぶべき3つの理由
西はSaaS方式のCMSを選ぶべき理由として、次の3つのポイントを挙げました。
- 導入のハードルが低い
- 常に最新の状態で利用可能
- 日々の運用とサポート面が安心
それでは、具体的にどのような点が優れているのか、1つずつ見ていきましょう。
① 導入のハードルが低い
最初に西は、「SaaS型CMSの最大の利点は、導入のハードルが非常に低いことです」と述べました。SaaS型CMSを利用する際、サーバーやインフラの設定がすでに完了しており、すぐにサービスを利用できる状態が整っているため、技術的な準備がほとんど不要なのです。「これを引っ越しに例えるなら、賃貸マンションを選ぶのと同じです。すでに設備やインフラが整っているので、すぐに住み始めることができます」と説明しました。
一方、WordPressのようなサーバーインストール型のCMSでは、ユーザー自身がサーバー環境を構築し、セキュリティ対策やバックアップの設定を行う必要があります。「WordPressは、家を新築するようなものです。自由度は高いですが、すべてを自分で準備しなければなりません」と西は説明しています。特に企業内でリソースが限られている場合、SaaS型の導入のしやすさは大きな利点と言えるでしょう。
また、セキュリティについても「SaaS型CMSでは、セキュリティ対策がサービス提供者によって行われるため、最新の対策が自動的に適用されます。これにより、リスクを大幅に軽減できるのです」と強調しました。一方WordPressは、そのセキュリティ維持自体がユーザーに委ねられていることから、そのハードルとリスクの高を指摘しました。
② 常に最新の状態で利用可能
次に、SaaS型CMSの強みとして「常に最新の状態で利用できる」点が挙げられます。西は「SaaS型CMSでは、機能追加やセキュリティアップデートが自動的に行われるため、ユーザーは何もせずに最新の環境を維持できます」と話しました。
具体的には、SaaS型CMSでは「新しい機能やセキュリティパッチが自動的に適用されるため、ユーザーはその都度対応する必要がありません」と説明。一方でWordPressの場合、プラグインの互換性などの問題から手動での更新作業が求められるほか、アップデートによってシステム全体に不具合が生じるリスクがあるとも指摘しました。
また西は、SaaS型にCMSの制約として「個別に独自機能を追加することは難しいので、提供された機能の範囲で工夫して使う必要があります」と説明。しかし、これについては「動作保証が提供者側で行われているため、安心して使える」というメリットも強調しました。
③ 日々の運用、サポート面が安心
3つ目の理由として、SaaS型CMSの「日々の運用とサポートが安心」である点が挙げられます。西は「SaaS型CMSでは、サービス提供者がすべてのトラブルに対応してくれるため、ユーザー側でのメンテナンスやサポート対応の手間が少ない」と説明しました。具体的には、「サーバー、アプリケーション、セキュリティ、すべてが一体化されたサービスなので、トラブル時も一貫したサポートが受けられる」のが大きな優位点です。
一方、WordPressの場合、「サーバー、WordPress本体、プラグイン、それぞれでサポート窓口が異なるので、問題が発生した際の原因特定や対応が複雑化する」と指摘しました。また、「WordPressは無料のオープンソースソフトウェアなので、何か問題があったとしても、誰も責任を取ってくれない」とも付け加えました。
コスト面についても西は「SaaS型CMSは、全ユーザーがひとつのシステム環境を共有しているため、メンテナンスやセキュリティなどの運用コストが分散され、結果的にコストパフォーマンスが高い」と述べています。一見高額に見える場合であっても、「トータルコストで見れば安くなることが多い」と結論づけました。
最後に
SaaS型CMSの最大の特徴は、月額費用を支払うだけで「快適で安全な環境」が提供される点にあります。とはいえ最善の結果を得るためには、これまでお話ししてきたように、信頼でき、かつ目的に合ったサービスを選ぶことが極めて重要です。
当社リボルバーでは、SaaS型CMSを核としたサービス、コンテンツマーケティングスイート「dino」を提供しています。リボルバーでは情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格と国内規格の認証を取得しているほか、セキュリティ要件が厳しい大手企業からも多く採用されるなど、信頼できるサービスを提供しています。このセミナーを通じて、SaaS型CMSによるオウンドメディア運営に興味を持たれた方は、ぜひ当社までお問い合わせください。