「dino」とは
株式会社リボルバーが自社開発している“コンテンツマーケティングスイート”「dino」は、クラウドCMSを中心とした総合的なサービスです。Webメディアの構築から運営まで、トータルでサポートしています。
今回お話をうかがったのは…
株式会社 近代映画社
専務取締役
小杉 文孝 様
近代映画社が運営する「SCREEN ONLINE」とは
── はじめに、SCREEN ONLINEの現状を教えてください。
小杉さん
まず、今年で創刊78年になるSCREENという映画の専門雑誌があって、そのWebメディアとしてSCREEN ONLINEというのを、2016年に今の形で始めました。
dinoのクラウドCMSを活用し、2016年5月に公開。立ち上げ当初から、本誌からWebへの記事化や、毎月のアクセスレポートによる解析などをリボルバーが支援しています。
SCREEN ONLINEとは
映画雑誌「SCREEN」のオンラインマガジンです。映画の最新情報やニュース、ハリウッドスターの生インタビュー、海外ドラマの紹介、貴重な撮影小道具の展示まで盛り沢山の内容をご覧いただけます。
映画のサイトはいろいろありますが、それらとアクセス数で勝負する考えは正直なところありません。
私たちが(SCREEN ONLINEを)やっている意義は、ただ単に新作の紹介をするだけではなくて、映画専門のWebメディアとして、作品のスタッフやキャスト、また特に俳優や監督、あるいは映画の時代背景を深掘りして紹介するところにあります。
それから運営面の話をすると、SCREENにはWeb専任の担当者は置いていないんです。月刊誌のSCREENを作りながらオンラインも更新しているので、スタッフのやりくりというか……そのあたりが今の課題ですね。
── 映画専門誌に携わる方とWebの運用をする方が同じというのは、課題とおっしゃいましたが、一方で強みにもなりますよね。両方同じ人がやることで、紙だけじゃなくWebにもその想いを引き継げるのがいいところだと思います。
小杉さん
どうしても映画というのは、最近は倍速で見る人もいますが…、2時間の映画は2時間みんな見なくてはいけないですよね。そういう意味では長い時間を生きた年長者の方が、当然たくさんの作品を観れるわけです。つまり年長者の方が映画に関して色々知識が付き、詳しくなります。
一方でどうしても、一般的には年長者の方が、なかなか新しいメディアに食いつきにくいところもあります。とはいえ、年長者の知識や経験をWebの方にも生かしていくことが大切だと思います。コンテンツというのはまず知識があってこそです。
今や雑誌の売れ行きが伸び悩む中で、若い人たちにもちゃんと読んで知ってもらうためには、その知識をどうアウトプットしていくかが重要です。その選択肢として、雑誌もあればオンラインもある、ということだと思います。
dino導入前、前身の旧SCREEN ONLINEについて
── 今のSCREEN ONLINEを始める前(dino導入前)は、どういう状況でしたか?
小杉さん
それ以前も、Webで 何もしていなかったわけではありません。 2009年頃より、 同じURLで今とは違う形のSCREEN ONLINE(以下、旧SCREEN ONLINE)を始めていました。
とりあえず周りの雑誌社もWebでいろいろ始めているし、何かWebでの取り組みはやらなきゃいけないのかな、ぐらいの感じで。旧SCREEN ONLINEでは、出版物の紹介を中心にしていました。
とはいえ、映画について扱っているので、今週のおすすめ映画とか新作に関する情報も出すようになっていきました。でもそれで収益を得ようとは考えていませんでしたね。時代に取り残されないように何かしなきゃいけないと、そういう想いでした。
現在のSCREEN ONLINEに移るきっかけとは
──とりあえず、と始めてみて5年ほど。そこから今の新しいSCREEN ONLINEに移行しようと舵を切ったきっかけとは?
小杉さん
モーターマガジン社の木村社長から紹介いただいたのがきかっけです。当時すでに同社の「Webオートバイ」がdinoで運営されていたのですが、「いい話があるからちょっとやらないか」ということで、2015年の秋ごろにリボルバーさんを紹介していただきました。
そのときには旧SCREEN ONLINEも運用していたので、新しくメディアを始めるなら同じことを2つやらなきゃいけないのか?とも思いました。でもリボルバーさんからの話を聞いて、新しいSCREEN ONLINEの方に集約させた方がいい、ということで納得しました。
そこで初めて、古参の雑誌として今はアナログだけかもしれないけど、ここからWebメディアを活用してマネタイズしていけるかもしれない、という発想を教えてもらいました。確かに古参雑誌の生き残りの道の一つかな、と。