dinoオプション機能「サブテナント機能」とは
Webメディアの運営規模が大きくなると、社内外から様々な立場の人が関与するようになってきます。前回のコラムでは、そのような場合に役立つ有料オプションとして「管理者権限設定機能」をご紹介しましたが、それだけでは管理しきれないケースも出てきますよね。
たとえば、複数のチーム(編集部)に分かれて記事運用を行う場合、管理画面に他チームの記事が出てくると運用が煩雑になってしまいます。メディアの運営方針によっては、公開前の記事を他チームに見せたくないこともあるかもしれません。そんなときに、編集部単位や部門別といった複数の編集チームで独立した管理画面があれば安心ですよね。
そこで威力を発揮するのが、dinoの有料オプションである「サブテナント機能」。チームごとに個別の管理画面が発行され、独立した記事編集体制を組むことができる機能です。ほかのチームに干渉することもされることもなく、スムーズに記事運用できるようになります。さらに複数メディアへの同時投稿など、さまざまな応用が可能です。
今回のニュースレターコラムでは、dinoオプション機能「サブテナント機能」についてご紹介します。
メリット1:メディアを更新する部署ごとに管理画面を分けられる
一般的なCMSでは、すべての操作を1つの管理画面で行うのが基本です。しかしdinoの管理画面は、主に記事作成者の管理や記事コンテンツの作成・管理を行う「dinoエディター」と、メディアサイト全体の設定管理を行う「メディアマネージャー」の2つに分かれています。
この2つの管理画面は、下図の左側のように、デフォルトでは1対1の関係になっています。しかし外部の編集プロダクションを含めた体制など、複数の編集チームでメディア運用する場合、他チームの記事が編集できてしまうと無用の混乱を招きますよね。
このサブテナント機能を使うと、チームごとに独立した編集体制を組むことができます。他チームからの干渉を受けることなく、スムーズな記事編集を行うことが可能です。それでは、なぜそのような運用ができるのでしょうか?
dinoには、複数の記事作成者をひとまとめにした「テナント」という単位があります。このテナントに所属する記事作成者は、共通のdinoエディターにログインして記事編集ができるようになっており、テナント単位でひとつの編集チームのように機能します。
標準の契約ではテナントは1つ(メインテナント)だけ利用できるのですが、サブテナント機能を契約すると追加で10個までサブテナントを発行できるようになります。複数契約することで、サブテナントを20個、30個と発行・利用することも可能です。
各テナントのdinoエディターには、そこに所属する記事作成者の記事だけが表示され、他のテナントの記事は表示されません。そしてそのすべての記事は、上図のとおりすべてメディアマネージャーに集約され、メディアサイト上で公開されるのです。
メリット2:メディアサイト上では、テナント単位の記事一覧ページが自動生成
この機能は、たとえば複数の雑誌を発行する出版社がメディアサイトを運営するときなどに活用できます。雑誌編集部ごとにサブテナントを発行し、それぞれの編集部で記事を投稿していくイメージです。メインテナントは、出版社全体のお知らせ用に使うと良いでしょう。
Web上に公開されるメディアサイトには、各テナントごとに記事一覧ページが生成されます。先程の出版社のメディアで言えば、雑誌ごとに個別の記事一覧ページができるのです。ページデザインを少しカスタマイズすることで、各雑誌の独立メディアのように見せることもできるでしょう。
実際の活用例としては、ラジオ局の公式サイトが番組ページとして活用したり、旅行会社のオウンドメディアが営業拠点ごとの情報発信に活用したりしています。
また、まだ実例はありませんが、芸能事務所が所属アーティストごとにテナントを発行して、アーティスト公式サイト的に活用することも可能です。バンドやアイドルグループなど複数メンバーがいる場合は、各メンバーに記事作成者アカウントを発行することで、メンバーブログ的な運用もできます。
メリット3:複数のメディアに同時に投稿することも可能
このサブテナント機能は、複数のメディアを運用する場合にも便利な機能です。
2つのメディアを運用している状況を想像してみましょう。投稿する記事の内容によっては、両方のメディアに掲載したいケースも出てくると思います。一般的なCMSで2つのメディアを運用している場合、それぞれのメディアで同じ記事を作成し、それぞれに公開することになりますよね。
しかしdinoの場合は、サブテナント機能を活用することで、一度の投稿で両メディアに同時投稿することができるのです。
具体的には、それぞれのメディアのメインテナントとは別に、同時投稿専用のサブテナントを1つ用意します。メインテナントのdinoエディターで投稿した記事は対象メディアのみで表示され、サブテナントのdinoエディターで投稿した記事は両方のメディアで表示されるのです。
ここで注意したいのが、いわゆる「重複コンテンツ」問題です。同じ内容の記事が複数のサイトに掲載されると、どちらか一方のサイトが、Googleから「パクリ」認定される可能性が出てきます。
そのリスクを避けるために必要な設定が、オリジナル記事のURLを記述する「canonical」指定。dinoのサブテナント機能なら、自動的にcanonicalが指定されるので(上図の場合はメディアBのURLが指定されます)、安心して同時投稿を活用できます。
チーム体制に合わせた柔軟な運用を実現するオプション機能
「サブテナント機能」を導入することで、ほかのチームに干渉することなくスムーズに作業を進めることができます。さらに、複数メディアを運用する際の記事の出し分けにも威力を発揮します。すでに運用中のメディアに追加契約することもできますので、ぜひ導入をご検討ください。
オプションを導入したい方・もっと詳しく知りたい方は「お問い合わせ」、または「sales@revolver.co.jp」宛てにご連絡いただくようお願いいたします。