ゲスト講師:
Jag Project,LLC 代表 Jag 山本氏
Jag 山本
潜在的な需要を掘り起こし、新たな市場を創出し続けてきました。
日本で初めて成功した「大人向け」のアニメをつかったトレーニング「北斗の拳〜激打〜」のプロデュースや広告なし媒体「家電批評」の立ち上げ企画など。
潜在需要を掘り起こし、世の中にない市場を創り続けてきたJag Project,LLC。2015年2月に創業して以来、ソフトウェアを中心とした商品企画や企業の事業コンサルティングをはじめ、オウンドメディア運営など幅広い事業を展開しているプロジェクトです。
今回講師にお越しいただいたのは、Jag Project,LLC にて代表を務めながらプログラミング教育をテーマにしたオウンドメディア「バレッドプレス 」を運営しているJag 山本氏。
時代の流れとともに新たな市場を創出し続けてきた同氏に『日本のwebメディアの未来はパブリック・リレーションとジャーナリズムで大きく変わる』についてお話いただきました。
Jag Project,LLCとは?
市場創出──プロデュース商品・企画の受賞歴
Jag 山本さんは、長年にわたり“ゼロからイチ”に特化した商品を多数プロデュースしており、数々の賞を受賞されてきました。Windows95やMac 漢字Talk7※の頃より商品開発に携わり、当時流行していたCD-ROMをはじめとしたマルチメディアや、LinuxのOSなど世の中にない新たな市場を創出。元より映像圧縮のビジネスに携わっていたこともあり、FOCUS誌の「ハリウッドを凌駕する男」として特集掲載されるなど、多方面よりその実績が評価されています。
※1996年まで使用していたMacのオペレーティングシステムであるClassic Mac OSの日本語版総称
< 受賞歴 >
・BCNアワード…4商品
・Good Design賞…1商品
・東スポ映画大賞…1作品
・宝島社マルチメディアグランプリ…1商品
・CD-ROM評論家協会 激励賞…2商品
・MAC LIFEグランプリ…1商品
< メディア掲載など >
・FOCUS誌「ハリウッドを凌駕する男」として特集掲載
・MAC LIFE「日本のMacカルチャーを支えた先人達」として特集
・AERA「100days ayear on overseas」として紹介
・アスキー総合研究所「新IT時代への提言」(2011)(角川 歴彦氏/堀江 貴文氏ら共同執筆)
また、角川歴彦氏や堀江貴文氏らと共同執筆したアスキー総合研究所の「新IT時代への提言」(2011)では、IT時代の最前線を行くエキスパートのひとりとして、ソーシャル社会の行末や時代を生き抜くためのナビゲーションなどを提言。新商品の企画・プロデュースの傍ら、メディアへ情報を発信する側としても自らの活躍の場を広げてきました。そんなJag 山本さんに、ご自身の代表となる実績をいくつかご紹介していただきました。
北斗の拳シリーズ 激打(げきうち)でブームを巻き起こす
1996年、現代と比較して大人向けの製品やサービスにアニメのキャラクターを起用することがまだそう多くはなかった時代。そこで一躍ブームとなったのが、北斗の拳を題材としたタイピングソフト「北斗の拳シリーズ 激打」。タイピングをすると、北斗神拳として立ちはだかる敵を攻撃することができ、次々とステージをクリアしていくというトレーニングゲームでした。
発売当初は、営業先にて「売れるわけがない」と厳しい声もあったそうですが、店頭にて実際のソフトを実演販売した効果もあり、シリーズは累計100万本を超える大ヒット。パチンコや漫画の続編が再スタートするなど、世の中にタイピングブームが巻き起こりました。
他社製品と比較しても、激打の人気は止むことなく、ソフトの販売数はダントツ。その結果、全国の量販店のPOSデータを日次で収集・集計する『BCNランキング』のPOSカテゴリにて、新たに『トレーニング』が追加されることに。この経験はJag 山本さんにとって「世の中になかったものを創出した体験だった」と、当時を振り返りながらお話を続けていきます。
DVDコピーソフト市場の創出
DVDを読み込むドライブはあるものの、書き込めるシステムがなかった時代。ハードディスクの容量自体が少ないこともあり、現在と比較してDVD(※プロテクトがかかっていないもの)をコピーすることはまだ浸透していませんでした。そこで、DVDデータを圧縮しCDに書き込むというドイツの変換技術を応用しリリースしたのが、DVDリッピングソフト「DaViDeo」シリーズ。グレーゾーンとされていたDVDコピーを合法的な手段へと転換し、シリーズは累計70万本を超える大ヒットとなりました。
広告なしテスト雑誌「家電批評」企画・立ち上げ
これまでに「北斗の拳シリーズ 激打」や「DaViDeo」シリーズの広報戦略に携わっていたことや、雑誌の編集長を務めていた経歴を活かし、晋遊舎とタッグを組んでスタートしたのが、家電雑誌「家電批評」。当雑誌の一番の特徴は、タイアップ記事や広告が一切ないこと。読者に寄り添ったコンテンツや企画立案を元に、徹底した商品テストをエンタメ化することで読者の心を見事にキャッチ。雑誌離れという常識を覆し、現在では月間13万部、Web版の「the360.life 」は1,400万PVを稼ぐトップ媒体へと成長していきました。
その他、海外企業の日本展開のサポートや立ち上げ、オウンドメディア運営など幅広い実績を持つJag 山本さん。これまでの実績の共通点として挙げられるのが、“ゼロからイチ”を作ること。世の中にない言葉、ない記事、ないムーヴメントを起こすことが大事だ、と力強く解説します。
これは、オウンドメディア運営の観点でも同じです。SEOを意識するばかりに、Googleに評価されるための記事作りが増えがちになっている昨今。「コンテンツを配信する上で最も重要なことは、読者に寄り添った情報であることはもちろん、世の中にない市場や価値を創出することだ」と、Jag 山本さんは述べます。
オウンドメディア運営の例として、Jag 山本さんが運営を務めている「バレッドプレス 」についてご紹介していただきました。
小・中学生に向けたプログラミング教育メディア
VALED PRESS(バレッド プレス)
「バレッド プレス」は、小学・中学生に向けたプログラミング教育をテーマとした教育メディアです。主にプログラミングにまつわる知識や情報を取り扱い、STEM教育※のトップメディアとして日々情報を発信。タイピング、プログラミング、プレゼンテーション、パソコンソフトの使い方が学べるPC-ICT教室『バレッドキッズ』などの教育事業を展開する株式会社グローバルキャストが戦略的事業として運営しています。
※STEM教育="Science, Technology, Engineering and Mathematics" 科学・技術・工学・数学の教育分野の総称
全国の小中学校でのプログラミング教育の必修化※を目前に、プログラミング学習に対する注目や関心が近年高まっており、子供や親たちにとって避けては通れない教育として認知されています。この春から本来多くの学校にてプログラムング教育が始まる予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により地域や学校により足並みが乱れているのが実態。
※学校教育課程におけるプログラミング教育の必修化:小学校2020年度〜、中学校2021年度〜、高等学校2022年度〜開始予定
一体子供にはどんなことを学ばせ、どんなことを教えたら良いのか、という親たちの疑問を解決・サポートしていくのがこの「バレッド プレス」です。日本のみならず海外の教育や子育て論など、幅広い視点からコンテンツを展開。子供の将来を応援する親たちをターゲットにトータルな教育を提供・役に立つメディアを目指し、Jag 山本さんはマーケティングや企画立案をはじめ、Webでの展開などをサポートしています。