以前ネーミングはマーケティングのファーストステップであると書きましたが、今回は僕が自分のサービスにどんなルールでネーミングしているのかを具体的に書いてみます。

XMLフィードの小径を作ろう

日本に帰ってきてからいろいろあって、サイボウズというグループウェア開発会社に入社した僕は、フィードパス(feedpath)というプロジェクトを立ち上げることになりました。

その名称は、「データの交換が機械的かつ瞬時に行われる、データードリブンな世界が近い将来実現し、HTMLからXMLベースのインターネットへと進化する。その様子はフィード(RSS/ATOM)の小径のようになるだろうと考えた」ことによります。

僕は何かサービスまたはブランドを作るにあたって、常に世界標準にしたいと思うタチなので、少なくとも英語的に変な名前は絶対に避けます。なので、その頃たまたまハーバード大からインターンとして来ていた、フィリピン系米国人に、英語的にもこの造語はおかしくないか?と尋ねたところ、“まあいいんじゃないかな”という返事をもらって自信を持ったことを覚えています。

次に手掛けたのはモディファイというプロジェクトで、フィードパスでできなかった次第にクローズドな環境になりつつあったWebを、改善する(モディファイする)という想いからそう名付けたのですが、この頃は サービス名や、特に会社名を考える際に、きれいなドメインを取得できることを条件に考えるようになっていました。(前述のspeedealは.com、feedpath はco.jpがちゃんと取得できていました)
モディファイ(modify)というのは、英語的には一般動詞であり、かなりよく使われる言葉です。だから、.comも.co.jpも既に誰かが取得していましたので、僕はスペルをちょっといじるとこにして、MODIPHI としたところ、.comをすんなり取得することができたのです。
同時に、fyをphiに変えることで、ギリシア文字のphi(ファイ)をロゴにしようと思いつきました。というか、その頃愛用していたボーム&メルシエの腕時計のロゴがΦ(ファイ=英語のPを意味する)であったことからインスピレーションを得たのでした。

Φは、パーフェクトバランスを意味するうえ、ギリシア文字で言うと21番目の文字です。だから僕は、21世紀にはWebを完璧にする!という目標を意味しようとして、敢えて小文字のΦ(斜めになっているのでシンメトリーではなく、パーフェクトバランスをわざと崩してある)をロゴに選びました。

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