パーシャル=Partial。直訳すると部分的な、という意味になるかもしれませんが、ここでいうパーシャルとは、0と1の間、動と静の間、生と死の間、と言った意味です。止まってはいるけれど、すぐに動ける状態という意味では、CAの待機日(いわゆるスタンバイ。乗務予定だったキャビンアテンダントが急病などで出勤できなくなった場合に、勤務代行を命じられる期間のこと)のようなものかもしれませんが、いずれにせよ完全にオフモードになるのではなく、必要があればすぐにオンモードになれるようにしておく心構えとおもってくれたらいいです。
すべての労働者にこのパーシャル状態を維持することを強いることはもちろんしませんが、起業家や経営者、さまざまな業態でのリーダーもしくはリーダーになりたい人は、このパーシャル状態を常にキープできるよう訓練しておいた方が良いです。

ヒール&トゥとは

クルマ好きならヒール&トゥというテクニックが1番 パーシャル状態を理解できるんですが、最近では意味不明な言葉になってきているでしょうね。

最近のクルマはATが当たり前で、ドライバーが自分で回転数を合わせるなんてことしないから、速くクルマを走らせるためのドライビングテクニック、いわゆるドラテクなんでもはや死語。ヒール&トゥなんて聞いたこともないんでしょうねえ。

クルマやバイクなど(EV除く)、エンジンで動いている乗り物を速く動かすには、常にエンジンの回転数を高くキープしておく必要があります。
しかし、コーナー(カーブ)を安全に曲がるには当然ブレーキをかけて速度を落とさなければなりません。
充分に速度を落とさないと、曲がりきれずにコースアウトしたり転倒したりするリスクがありますが、あまり遅くしすぎたり、エンジンの回転数を落としすぎてしまうと、コーナリングスピードが遅くなるうえに、コーナーの出口で(僅かな直線であっても)アクセルを踏み込んで立ち上がり速度を稼ごうとしてもなかなかスピードを上げることができなくなります。

これを回避するためのテクニックがヒール&トゥ。かかととつま先、という言葉どおり、同じ足の二つの部位で、ブレーキとアクセルを同時に踏んで、減速しながらもエンジンの回転数を落とさないようにすることです(詳しくは以下をご覧ください)。

オンとオフの狭間、パーシャルな状態を作ることで、クルマを速く走らせる技術、それがヒール&トゥ。
冷凍技術と同じで、基本的にはオフであることが優先です。パーシャルフリージングなら保存することがメイン目的だけど、使いたいときにすぐ使える(オフなんだけどオンになれる)ようにする技術だし、ヒール&トゥなら安全なスピードまで減速するのがメイン目的だけど、コーナー出口で迅速にスピードを上げられるようにエンジン回転数を下げすぎないようにする技術です。
どちらも、パーシャル状態を保つための技術なわけですが、僕がいうパーシャル状態もオンを保ちながらオフにしなさい(≒ いつでも仕事のことを考えながら休みなさい)と言っているわけではなく、オフを楽しみましょう、ただし必要があればすぐオン状態になれたほうがいいから、その技術を身につけるべきですよ、と言ってます。

このブログは、ドラテク向上目当てではなく、ビジネススキルの向上目当てですから(笑)、ヒール&トゥの正しい技術の説明かどうかではなく、あくまで単純に 減速と加速の、相反する行為を同時に行うこと、そしてその目的が必要な瞬間に必要なスピードやパワーを間髪入れず獲得できることを目的とした技術が重要であるとだけ指摘しておきたいです。

その意味で、僕は起業家や経営者、さまざまな分野のリーダーもしくはリーダーになりたい人は、常にパーシャル状態を保つべきだと思っています。
つまり、自分なりの“ヒール&トゥ”を身につけておくべきと思うのです。

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